思考の種

覚書として

明確な目的意識をもって活動する。

明確な目的意識をもって活動する。

何かを成そうとするときには、目的を明確にすることが大切だ。
それは明確な目的をもって活動する事で潜在意識の力が十分に発揮され、より成功する可能性が高まるからである。

明確な目的意識を持つとはどういうことか?

明確な目的意識を持つということは、なぜそれを成し遂げたいのか理由を明らかにし、それを成し遂げたときに自分がどのような状態になっているのかを鮮明にイメージすることである。

明確な目的意識の有無で結果にどのような違いが出るのか?

明確な目的がない場合の問題点に関して考えてみよう。

明確な目的がないことにより、3つの問題が生じる。

1.進むべき方向が定まらない。

最初の問題は目的が把握できていないことで、間違った努力や決断をしてしまうことだ。
目的地が明らかになっていないことが原因で、いざ行動を起こす時に、本来進むべき方向ではない間違った方向に進んでしまうことが往々にしてある。
そして、自分は目的地に近づいているのか疑心暗鬼のまま進んでいると、次第に自分の決断、行動に自信が持てなくなってくる。
このような状態では、他人の意見や周囲の環境に流されやすくなってしまう。 (他人の意見を傾聴することと、他人の意見に流されることとはまったくの別物である。)
他人の意見に流されていると、難しい判断を迫られる場面で、間違った決断を下してしまうことがあるので注意が必要だ。

2.前に進むためのエネルギーが枯渇する。

次に問題となるのが活動のためのエネルギーの枯渇に関してだ。
目的が明確になっていないと、潜在意識の力を活用することができない。
必然的に顕在意識の力のみで進まなければならないということだ。

顕在意識の力には3つの特徴がある。
- 顕在意識は自発的に意識している間しか使えない。
- 顕在意識での活動(思考にしろ行動にしろ)では、エネルギーを消耗する。
- エネルギーがなくなると顕在意識での活動はできなくなるので、睡眠や瞑想でエネルギーを回復させなければならない。

つまり、顕在意識の力のみで目的を成し遂げるには限られたエネルギーをやりくりしながら前に進まなくてはならないということだ。
そして、当然のことだが目的地が分からず走り続けるのは精神的な負荷が大きい。
これを続けることで時間の経過とともに、活動のためのエネルギーを激しく消耗していくのである。

3.ゴールに辿り着けない。

最後の問題はゴールが明らかになっていないことで、いつまで続けても目的達成がされないことである。
目的が漠然としたものだと、目標地点まで到達できたとしても、そこに到達したことに気がつくことができずに永遠に見えないゴールを目指して彷徨い続けるといった状態に陥る。 このような状態になってしまうと達成感が得られないばかりでなく、次の目標地点を設定することもできないので成長が遅くなってしまう。

明確な目的を持っている場合はどうであろう?

1.進むべき方向が確信できているので、迷わずに最短で進むことができる。

明確な目的があれば、そのためにやるべきことや判断することは自明である。 そのため、見当違いの努力をしたり他人の意見に流されるといったことがなくなる。

2.前に進むためのエネルギーが無限になる。

目的遂行のためのエネルギーに関しては、潜在意識の力を活用できる点が大きな違いとなる。
潜在意識の力とは「求める結果を脳に入力すると、それを現実にするために脳が自動で処理して出力する力」である。

潜在意識の力の強みは以下の3つだ。
- 睡眠中も含め24時間休むことなく働き続けること。
- いくら使ってもエネルギーを消費しない。
- あらゆる情報にアクセスし最適解を出力する。

これらの強みにより、エネルギー残量に左右されることなく質の高い結果を出すことができる。

3.ゴールが自明である。

当然ながら、目的が明確であれば達成された状況というのも明確に示される。 これによりゴールに至ったら十分な達成感を感じ、次に向けての切り替えができるようになる。

明確な目的を持って始めるということは、潜在意識を使って結果を出すということである。

目的が大きなものである程に潜在意識の力の有用性は高くなる。
何か大きなことを成し遂げたいと思った時には、目的を明確にすることに十分に時間をかけよう。 結果的にはそれが一番の近道なのだから。

潜在意識の偉大な働きを知った者の行動と、それに気がつかない人とでは同じ行動といってもその行動様式には大きなちがいが出てきます。
たとえば、ふつう何事かを成し遂げようとするとき、その行動のプロセスは「得る」→「する」→「成る」と進みます。
野球を例にとると、まず道具が必要になる。 グローブやバット、ボール、ユニフォームをまず手に入れます。
これが「得る」です。
次にこれを使って、野球に打ちこむ。
これが「する」の段階です。
ここで技術を身につけて、プロ野球の選手になる。 ここで「成る」に到達するわけです。
これがごく一般的な行動パターン。
しかし潜在意識を十分に活用すると、このパターンが「成る」→「得る」→「する」となります。
つまり最初に自分がプロ野球の選手として活躍する姿がある。
もちろん、この場合の「成る」はイメージの世界でのことですが、まず自己のイメージが先行することが非常に大切である。
ここから出発するのと、ただ懸命に練習をして、結果として目標に到達するのとでは同じようでいて、ずいぶんちがうものです。

新装版 マーフィーの黄金律より