思考の種

覚書として

あらゆる事に3つのバックアップ・プランを用意しておく。

あらゆる事に3つのバックアップ・プランを用意しておく。

イレギュラーに即時対応するために、あらゆる事に対して事前にバックアップ・プランを用意しておくとよい。

なぜ3つなのか?

オプション(選択肢)に幅をもたせるにはオプションの数は1つや2つでは心許ない。 かといって数が多過ぎると、「あらゆる事」にオプションを考える事自体が負担になってしまう。 オプションがスラスラ出てくる時には4つ、5つでも構わないが、オプション出しに時間をかけ過ぎないよう気をつける。

オプションはどの程度の粒度で考えるか?

バックアップ・プランはあくまでひとつの指針なので、メイン・プランほど詳細に描く必要はない。

むしろ、詳細に描いてしまうとバックアップ・プランに移行したときの柔軟性が低下するのでその点にも注意したい。 イメージとしては、バックアップ・プランはメイン・プランにエラーが生じたときに取りあえず向かうざっくりとした方向である。 その方向に向かって走りながらその時の状況を考慮して経路を微調整していく。 メイン・プランにエラーが生じたときに立ち往生しないことが大切なのである。

バックアップ・プランは常時書き換え可能

メイン・プランの流れに沿って進んでいる間はいつでもバックアップ・プランの書き換えが可能である。 バックアップ・プランは3つ存在しているので、1つのバックアップ・プランを書き換えている最中にトラブルが発生してメイン・プランからバックアップ・プランに移行しなければならなくなった場合などは他の2つのアクティブなバックアップ・プランのどちらかを採用すれば良い。 このような状況も想定し、バックアップ・プランの書き換えは1つずつ行う。

どのようなことに対してバックアップ・プランを用意するのか?

何かを計画、選択するときには基本的にバックアップ・プランを考える。 企画や個人的な提案、デートの計画、休日の過ごし方など、ビジネスとプライベートとを区別せずにバックアップ・プランを作ることで考える能力が高まる。

ビジネスでもデートでも突発のアクシデントに対してスマートにプランの切り替えを行うと相手に好印象を与えられる。

実際に数をこなしていくと当然実施されなかったバックアップ・プランも多数出てくるが、その実例とそれを考えるに至った思考経路が記憶の倉庫にアーカイブされていくので、とっさの時に代替え案を出すスピードが目に見えて上昇する。

バックアップ・プランを習慣化すると頭が良くなる

ここでいう「頭が良い」とは知識の量のではなく、考える力の事である。 バックアップ・プランを繰り返し作ることで、以下のような考える力を高めるトレーニングになる。

  • 全体を俯瞰する力

  • 現在地と目的地を繋ぐ力

  • 複眼的な思考の力

  • 先を読む力

ところで、身近なものでこれらの能力を備えているものがある。 カーナビである。

カーナビはインストールされた地図(全体俯瞰)を使い現在地と目的地を繋ぐルートを検索する。有料道路やフェリー使用の有無、最短ルートなどの条件を複眼的に示し、経路上の事故、渋滞に応じて(先を読む)別のルート(バックアップ・プラン)に切り替える。

時には地図を持たない行き当たりばったりの旅も楽しいかもしれないが、その場合は望む目的地に辿り着けないリスクも受け入れなければならない。

人生という旅には時間の制限がある。 旅の途中で立ち往生しないためにも常にバックアップ・プランを用意しアクシデントに対してスマートに対処していきたい。 また、バックアップ・プランがあるからこそ心に余裕をもっての寄り道や大胆な経路変更もできるのだと信じている。

まずは身近なことから始めてみよう。