思考の種

覚書として

多重人格会議

多重人格会議
 
イデアや戦略が煮詰まった時の対応策としての多重人格会議に関して考える。
 
思考のための紙への書き出しの発展型として、複数人格を切り替えながら、意図的に思考の切り口を変化させてみる。
 
この作業の間は内省の質を高めるために外部との繋がりを遮断しておくとよい。
場所は書斎、ラウンジ、カフェなどがよく没入できる。
 
複数人格を創り上げる。
環境の用意ができたら、思考会議の出席者を創造する。
ここでは思考パターンが異なる特徴的なキャラクター設定をする。
キャラクター設定の切り口は任意でよいが、尖ったキャラクターの方が突破口をひらいてくれる可能性が高いように感じる。
 
例えば…
 
とにかく真面目でロジカルシンキング頭なキャラクター
 
楽観的でラテラルシンキング頭なキャラクター
 
口数少ないが質問が核心をついてくる、クリティカルシンキング頭なキャラクター
 
など。
 
それ以外にも、実在の人物でモデルにできる人がいるのであれば、その人をインストールしてもよいであろう。
 
ここで、キャラクターを創造する上での注意点が3つある。
 
注意点の1つめは、1人目の人格が安定してから次の人格を創るということである。
初めから多数のキャラクターを創ると人格が混在してしまい、上手く思考できないといった問題が起こる可能性がある。
 
注意点の2つめは、どれだけ優秀なキャラクターを創造したとしても、自分の知識、経験の枠を越えることはないということである。
人格の切り替えの目的は思考パターン(ニューロンの回路形成)に変化を与えることなのである。
 
注意点の3つめは、最終的な判断は主人格が下すということ。
別の人格に入り込んでいるときには思考にバイアスがかかっているので、その人格の状態で最終的な結論を下すことは避けるようにする。
 
 
人格の切り替えの方法
 
人格を切り替える際のアンカリングを考える。
 
体の部位、動きをアンカーにしてみたが、後から記録を見返したときに、どの人格の意見かわかりにくくなり失敗。
 
そこで見返した際の分かりやすさを高めるためにペンの色をアンカーにする。
色は人格のイメージと合わせる。
こちらはよく機能した。
 
ペンは万年筆を使用すると字の太さ、強弱、濃淡などが表現され後から見返したときの再現性が良い。
多色ボールペンは携帯性には優れるが、線が一定で個性が出にくいように感じる。
 
紙は思考の妨げにならないよう、滑りの良いものを使用する。また、思考の拡がりに制限がかからないようサイズは大きいものがよい。
 
 
 
この思考法は独力でブレイクスルーを見出さなければならない状況において有効である。
チームでのブレストが実施できるのであれば、そちらの方がよいであろう。