思考の種

覚書として

部下の変化を起こすためのパラダイムシフト

部下の変化を起こすためのパラダイムシフト

内側から変化を起こすにはどうすればよいのか?

NLPでは「変化は3つの方向から起こすことができる」と言われています。

3つの方向とは、

「課題についての話し方を変える」

「課題についての考え方を変える」

「行動を変える」を指します

コーチングのすべて――その成り立ち・流派・理論から実践の指針までより

それぞれの要素を具体的にみてみる。

「課題についての話し方を変える」とは?

「もしこの目標が達成できたら、何が実現しそうですか?」と尋ねられた場合、「もし」という言葉には「不確かさ」の意味がある。

「この目標を達成した時には、何が実現しますか?」という質問では「確信」を感じさせる。

後者のような話の進め方をミルトン・モデルという。

ミルトンモデルとは、催眠療法の第一人者として有名なミルトン・エリクソンがクライアントに対して使用していた巧みな言葉遣いを分析・体系化したものだ。

ミルトン・モデル

リソースや可能性があることを前提に話を進める。

曖昧な表現を使うことで、相手のリソースから連想させる。

NLPでは必ず「違いが何なのか」を明確にする。

現状と将来がどう違うのか、その差を五感の感覚を通して明確に知ることこそが、重要なのだ。

他の質問例としては、「あなたには何かリソースがありますか?」という質問はクローズド・クエスチョンで、前提としてリソースそのものを答えるようにはできていない。

この場合、「あなたが持っているリソースのうち、その状況に対応するにはどれが1番適切でしょうか?」という質問の方が有効だ。

この質問は相手の関心を自分のリソースに向けさせる。

「課題についての考え方を変える」とは?

イメージの具体化

課題に対する考え方が、解決の妨げとなっている可能性がある。

そこで、色々な表象システムを利用するよう勧める。

例えば「将来に関する絵を描く」ことは、「将来について考える」ことよりも有効で、確実に具体化が行える。

事実を見る

「判断」を問題とする場合、「誰がその判断をしているか」「その判断は何を基準にしているのか」を質問する。

「行動を変える」とは?

行動(原因)を変えることにより未来(結果)を変化させる。

行動後の変化のフィードバックが好ましい時には、その瞬間の感情に浸り(アソシエイト)、イメージを鮮明に残すことで良いイメージに再現性を持たせる(アンカリング)。

行動後の変化のフィードバックが好ましくない場合は俯瞰の視点で全体を観察(ディソシエイト)し、事実を分析し、次の行動に活かす。

たった1つの効果的な質問は、トップダウンで行う1時間の面談を上回る効果がある。

思考のパラダイムシフトを起こさせるには、『質問力』がキーとなるのだ。