思考の種

覚書として

5つの思考プロセスを意識することで思考の瞬発力を鍛える

5つの思考プロセスを意識することで思考の瞬発力を鍛える

話していて「頭が良い」「頭の回転が速い」と感じさせる人はそうでない人と比べ何が違うのだろうか?

その違いは思考の瞬発力なのだと思う。 思考の瞬発力が高い状態とは思考プロセスの速さと深さを兼ね備えている状態である。

では、その思考プロセスにはどのような段階があるのか?

インプットからアウトプットまでを5つのプロセスに分解して考えてみる。

1.情報を受け取る

人から話を聞く、文書を読むなど外部からの情報(刺激)が聴覚、視覚等を通して脳に伝わる。 この段階において注意すべきは情報を受け取る無意識のフィルターである。 人は普段の生活の中でも膨大な量の情報に曝されており、その中から無意識下で情報を選別しながらほんの一部を受け取っている。 自分はどのような情報を受信する必要があるのか、そのことを事前に考えることで無意識のフィルターが意識に通す情報が変わってくる。

2.意味を理解する

受け取った情報の意味を理解するプロセスにおいて大事なことは、客観的であることである。 受け取った情報に対するアクションなどの主観的な部分は後のプロセスで行うので、この段階では事実を明らかにすることに集中する。 具体的な注意点としては、 まずは聴くことに全神経を集中する。 相手のボディランゲージ等も観察し、全身を使って聴く。 そして、早合点をせず、最後まで聴く。 また、より客観的であるために、立ち位置を変えてみる。相手からの景色や上空からの景色をイメージする。 以上のことを意識しながら慎重に情報を理解する。ここで事実の理解を間違えるとこの後のプロセスにおいて的外れなオプションを出すことになる。

3.オプションを出す

情報の意味を正しく理解したら、その情報に対するアクションの選択肢(オプション)を出していく。このプロセスのスピードが思考の瞬発力の有無により大きく左右される。 オプション出しは質より量を重視する。 その理由は全てのオプションの質が高くなかったとしても量を出すことで選択の幅が拡がり最終的なアウトプットの質は高くなるからである。 故にこのプロセスにおいては内容の善し悪しを評価しない。 思いついたオプションの善し悪しを気にし出すとスピードが激減するので、ひとりブレストのつもりで、とにかく素早く出し切る。 一息で出し切るつもりで頭の回転数を最大までもっていく。

4.オプションから選択する

一通りのオプションが出たら、その中から最良と思われるものを選択する。 この時のポイントはゴールから逆算することである。 望ましい結果と現状を繋ぐ可能性の最も高いオプションを選択する。この際に望ましい結果と現状の間のルートで見えていない部分や懸念となる障害があれば、その点についての確認をとる。

5.アウトプットする

最良と思われるオプションが見つかったら、いよいよアウトプットである。 このプロセスの目的はアクションに繋げることである。 選んだオプションの結果、誰がいつまでに何をするのかを明確にする。 また、必要に応じてその理由を補足する。

私は以上の5つの思考プロセスをショートカットせず、高速に行う訓練を積むことで思考の瞬発力は鍛えられると考える。