思考の種

覚書として

Evernoteにおける着想の鮮度管理法

着想の鮮度管理に関して考える。
 
情報の鮮度
 
情報の価値は鮮度の影響を強く受ける。
時間による劣化の程度は情報の種類により異なる。
原理原則などは劣化しにくいが、ニュースなどの情報は半日経っただけでもひどく劣化してしまう。
 
しかし、時間の経過で新たな価値が生まれる場合もある。
熟成されることで旨味が出てくるということだ。
また、新しい情報、技術の出現で過去の情報が活きてくるケースも稀にある。
 
では、Evernoteでの情報管理はどうのようにすればよいのか?
 
そもそもEvernoteではデフォルトで最新の更新情報が上部にくるようにできているので、「今」価値のある新鮮な情報が目につきやすくなっている。
賞味期限切れの情報はノート数が増えるにつれ自然に埋もれていく。
しかし、埋もれても完全に消えるわけではないので、コンテキストで関連が強いと判断されれば再活用の可能性が残っている。
(この「埋もれても消えることはない」というのはEvernoteの強みの1つと言える)
とすれば、コンテキストでの復活の可能性が高くなるようにノートには可能な限り、デジタルでのテキストが入っていることが望ましい。
 
それとは別に、熟成した過去の着想と再会するために、ノート検索演算子を活用する方法を考案した。
 
ここでの目的は過去の情報からセレンディピティを得ることである。
着想やアイデアはイベントに関連して発生することが多いので「~年前の今日」に忘れてしまっている価値ある情報がある可能性が高い。
ここに当たりをつけてみよう。
具体的な方法としては、検索条件に「updated:day-372 -updated:day-357」と入力し、全ノートに対して検索をかける。
この検索の意味は「372日前~357日前の期間に更新されたノートを検索」となる。
言い換えれば「1年前の今日の前後1週間にいじったノートを検索」ということだ。
この検索で出てきたノートに目を通し、まだ情報としての価値があると判断できるものに対して、何かしらの追記を行う。
ここで検索演算子を「 created:」ではなく「updated:」を使用することにも重要な意味がある。
それは追記をすることで鮮度がリセットされるという考えからである。
つまり追記を行うことで着想が成長するとともに、鮮度が復活する(ノート一覧の最上部に表示されるようになる)ということを意識している
更新により鮮度がリセットされたことで、目に付く頻度が上がり、少なくとも、また1年後には「updated:day-372 -updated:day-357」の検索で再会できるというわけだ。
もちろん応用で検索期間の日にちを調整することもできる。
今は「1年前」の他に「3ヶ月前」「6ヶ月前」「3年前」などの検索演算子も使用している。
以上のようにして定期的に腐りかけた情報の中に熟れた情報がないかフィルタリングしていくことで知的生産の可能性を高めるという考えだ。
 
直近で重要と感じた着想が追記を受けながら常にノート一覧の上部にもってくる作業はデジタル世代の変形メタノートとも考えられる。
 
今後の発展として、Evernoteでランダム検索ができればさらに可能性を拡げられそうなのだが…
EverShakerも今は挙動が安定しないし、何か代替え案はないものか…